日帰り白内障手術
白内障をもっと安全により快適に
ダイヤモンドメスの使用:
当院では、通常使われるような金属メスではなく、ダイヤモンドメスを使用します。ダイヤモンドメスは切れ味がよく、使いこなすのが難しいといわれております。ダイヤモンドメスを用いることでの手術では、きれいな切口になるため、縫合の必要がなく自然に傷口がふさがります。出血もほとんどありません。切開創は世界最小の1.8㎜から3.0㎜まで可能ですが、当院は2.2㎜~2.4㎜を推奨しております。
使用手術器具
当院では最先端の白内障手術機器であるホワイトスター シグネチャー®PROシステムを使用しております。この機器はベンチュリーポンプとペリスタルティックポンプの二つのシステムを使用することにより患者様に負担が少なく安全で確実な手術を行うことが可能です。当院で使用している硝子体手術機器(コンステレーション)付属の白内障手術装置もとても良い性能で白内障手術が可能ではありますが、白内障手術のみにも高水準の白内障手術機器を用意させていただきました。
眼内レンズの種類が充実
- 白内障手術で用いられるレンズは健康保険が適応される単焦点眼内レンズと保険適応外の多焦点眼内レンズがあります。
- 単焦点レンズは1か所のみにピントが合います。
- 多焦点レンズは2か所以上にピントを合わせることができます。
- レンズ毎に特徴があり、当院では患者様の生活スタイルやご希望の見え方に合わせてより合ったレンズを院長が自ら一緒にご選択させていただきます。
単焦点眼内レンズ
ある1点の距離に焦点を合わせた眼内レンズです。
手元のスマートフォンと机の上のパソコンを見るためには眼鏡が必要です。(遠くに焦点をあわせた場合)
保険診療として扱う眼内レンズ
- エックスワイワン
( 単焦点眼内レンズ・乱視矯正) - テクニスアイハンス
(単焦点眼内レンズ・乱視矯正) - レンティスコンフォート
(低加入度眼内レンズ・乱視矯正)
エックスワイワン(Vivinex™ iSert®XY1:単焦点眼内レンズ)
- 一般的な白内障手術用レンズ
- 世界最小の極小切開で眼内に挿入が可能
- 乱視矯正も可能である
- 焦点を1か所に集中させることで鮮明に見える
- ピントの距離が遠くか近くのため、眼鏡が必要になることが多い
テクニスアイハンス(Tecnis Eyhance™ :単焦点眼内レンズ)
- 特殊構造により従来の単焦点レンズよりも見える範囲が可能なレンズ
- 乱視矯正が可能
- 手元は眼鏡が必要になることが多い。
Lentis® Comfort(低加入度眼内レンズ)
- 2つの単焦点レンズを組み合わせた構造のレンズ
- 乱視矯正が可能である
- 遠方(1m)と中間(70㎝)にピントが合う
- 手元を見るためには眼鏡が必要なことが多い
- ハロー・グレア・ゴースト現象が生じることがある
- 運転をされる方、広い範囲を見たい方に推奨される
多焦点眼内レンズ
- 遠くも近くも眼鏡なしで見たい方には多焦点眼内レンズをおすすめします。
- 多焦点眼内レンズは複数カ所にピントを合わせることにより、患者さまのご希望に合わせて見え方を選ぶことができるレンズです。
2単焦点眼内レンズ
ある2点の距離に焦点を合わせた眼内レンズです。
手元のスマートフォンと机の上のパソコンを見るためには眼鏡が必要です。(遠くに焦点をあわせた場合)
3焦点自然視覚眼内レンズ
ある3点の距離に焦点を合わせた眼内レンズです。
手元のスマートフォンと奥のテレビ、さらにその間にあるパソコンも眼鏡を使わずに見ることができます。
選定療養とは
- 追加費用を負担することで保険適応の治療と保険適応外の治療を併せて受けることができる制度です。
- 白内障手術は通常の保険適応となり、多焦点眼内レンズを選択することで多焦点眼内レンズ費用のみを自費にて追加負担していただければ手術が受けられます。
選定療養多焦点眼内レンズラインナップ
横にスクロールしてください。
レンズ 名称 | ||||
---|---|---|---|---|
レンズ 名称 | Pan Optix パン オプティクス |
Synergy シナジー |
Symfony シンフォニー |
Active Focus アクティブフォーカス |
タイプ | 回折型 | 回析型(焦点 深度 拡張型) | 回析型 | 回析型 |
乱視 矯正 | 可 | 可 | 可 | 可 |
度数 間隔 | 0.5 | 0.5 | 0.5 | 0.5 |
焦点 | 遠・中・近 | 遠・中・近 | 遠~中 | 遠~中 |
近方の焦点距離 | 40cm | 35cm | 66cm | 53cm |
優位な作業、見え方 | 運転・パソコン | スポーツ・パソコン・読書 | 運転・スポーツ | 運転・スポーツ |
グレア、ハロー | 〇 | ◎ | △ | △ |
読書 | ◎ | ◎ | △ | △ |
パソコン | ◎ | 〇 | ◎ | 〇 |
ゴルフ | ◎ | 〇 | 〇 | ◎ |
夜間運転 | 〇 | 〇 | 〇 | |
メーカー | Alcon | J&J | J&J | Alcon |
パンオプティクス (選定療養)
- 国内初承認の3焦点眼内レンズ
- 遠方視力の見え方の質を最大限落とさず、中間距離(60㎝)~近方距離(40㎝)にも焦点が合う快適な見え方を提供
- パソコンやスマートフォンを使う作業、料理や家事などの生活圏の距離が容易になることを実現。
- 瞳孔の大きさや光の照明の影響を最小限に抑えているため、各距離で質の高い見え方を提供。
- 乱視矯正用のレンズもあるため、より多くの方に対応可能である。
シナジー (選定療養)
- 従来の二重焦点眼内レンズと焦点深度拡張型眼内レンズを合わせた連続焦点型の多焦点眼内レンズ
- 二重焦点と焦点深度拡張型眼内レンズの2つの作用を合わせることで遠方から中間距離を連続的に見ることが可能になり、コントラスト感度を良好に保ったまま近方もみやすくなった。
- 乱視矯正用のレンズもあるため、より多くの方に対応可能である。
多焦点眼内レンズの特徴的な見え方
- 多焦点眼内レンズはレンズ構造が複雑なため、単焦点レンズに比べると、暗所で光が散乱します。
- このことにより、光の周辺に輪がかかってみえる現象(グレアー・ハロー)やコントラスト感度の低下が生じます。
多焦点レンズは特徴的な見え方をします
強い光源を見た場合にまぶしく感じる(グレア)
光の周辺に輪がかかって見える(ハロー)
笑気麻酔による白内障手術
麻酔方法
当院長の白内障手術は短時間で終わります。短い時間で痛みの心配はありませんが、希望者には笑気麻酔でリラックスした状態で手術を行うことが可能です。笑気麻酔を行うときには安心して手術を受けてもらうため、麻酔科医師も常駐いたします。笑気麻酔による白内障手術をおこなうときにここまでの態勢で行う施設はごく稀です。
白内障手術について
水晶体を切除する際は、まず点眼による局所麻酔をします。
その後、角膜を一部切開し、その間に超音波乳化吸引装置を挿入します。超音波振動によって濁った水晶体を破砕し、破片などは同装置で吸引していきます。これを超音波水晶体乳化吸引術と言います。
水晶体の前嚢の一部と後嚢は残し、切除した部分に人工レンズを挿入すると手術は終了となります。手術時間は個人差ありますが、10分程度と言われています。
網膜硝子体手術
眼球はカメラに例えられますが、カメラのフィルムに相当する網膜や眼球の大部分を占める透明なゼリー状の組織である硝子体の病気を総称して網膜硝子体疾患を言われます。
網膜硝子体疾患は黄斑上膜、黄斑円孔、裂孔原生網膜剥離、硝子体出血、硝子体混濁、糖尿病網膜症などです。これらの病気は網膜硝子体手術により治療します。網膜硝子体手術は、白内障手術と比べ高い技術を必要とされますが、当院長は大学病院にて網膜硝子体手術を専門として熟練した技術を持ちこれまで多くの網膜硝子体手術を行ってきました。手術も0.4㎜の極小の切開で行いますので、痛みはほとんどありません。手術後の回復も早く、日帰りで行っております。
網膜剥離や黄斑円孔などの手術の場合は、手術最後に眼の中に空気やガスを入れて網膜を元の位置にくっつけたり、空いた孔を閉じたりします。そのために術後に数日間うつむきもしくは横向きの姿勢が必要になります。
硝子体手術の適応疾患
- 裂孔原性網膜剥離
- 黄斑上膜
- 黄斑円孔
- 糖尿病網膜症
- 硝子体出血
- 硝子体混濁
など
手術の流れ
- 白目の部分に小さな孔を3カ所開けて、専用の器具を挿入していきます。
- この専用の器具で硝子体を取り除き、網膜上にできてしまった膜を取り除いたり、穴をふさぐためにレーザーで凝固などをおこないます。
- 取り除いた硝子体の代わりとなる潅流液を注ぎ込んでいきます。網膜剥離、黄斑円孔等の場合は眼の中をガス、あるいはオイルに置換します。眼の中をガス、オイルに置換した場合は、術後数日間うつ伏せの態勢をとっていただく必要があります。
当院で行う手術
- 白内障手術
- 網膜硝子体手術(黄斑上膜、黄斑円孔、裂孔原生網膜剥離など)
- 眼瞼手術(眼瞼下垂、内反症手術など)
- 翼状片手術
- 緑内障手術