白内障とは
水晶体は、透明で光が透過しやすい組織になっています。目の中に入る光は水晶体の中で屈折するなどして網膜まで光が届くことで、映像の情報が視神経から脳に伝達、それによって物が見えるという認識をするようになります。この水晶体が何らかの原因で濁ってしまい、それによって光が網膜まで届かないなどの状態になると視力が低下し、やがて日常生活にも支障をきたすようになります。これを白内障と言います。
白内障でよくみられる主な症状というのは、人や物がかすんで見える、羞明(まぶしく感じて、明るい場所で見えにくい)、物が二重にも三重にも見える、近距離が一時的によく見えるということがあります。
検査について
白内障の診断をつける際に行われる検査は、主に問診と視力検査、そして細隙灯顕微鏡検査です。これらによっておおよそ判断できますが、他の眼疾患(緑内障 など)の可能性も調べるために眼底検査や眼圧検査なども行っていきます。
治療について
検査の結果、白内障と診断されても日常生活に支障をきたしていなければ、経過観察ということもあります。また症状の程度が軽度であれば、点眼薬による薬物療法となります。ただし、点眼による薬物療法というのは病状の進行を抑えるためのもので完治させるものではありません。そのため、日常生活が影響を受けるほどの視力低下がみられると手術療法となります。
当院では日帰りによる白内障手術を行っています。具体的には、濁っている水晶体の核や皮質を取り除き、その代わりとなる人工レンズ(眼内レンズ)を挿入します。